先日、大切なお客様がお亡くなりになられたと奥様からご連絡頂きました。
そのお話をお聴きした瞬間は『冗談じゃないか?』と思いました。
それぐらいに元気でパワフルな方でした。
お客様と初めてお会いしたのは12年前、お客様は富山県出身で上京し東京で水産加工の卸業の会社を立ち上げ成功させたトップ。当時、22歳の私みたいな若造の話は普通なら相手にされないはずですが人間を年齢や容姿で決めるような方ではありませんでした。
仕事が忙しい為、東京から富山に来られても帰りの便はすでに当日の最終便と決まっていて移動やスケジュールは分刻み、そんな中でも熱心に私の話を聴いて頂き最終的に契約を頂きました。
お墓が完成しお披露目に富山に来られた際も大変喜んで頂き飛行機に乗られる直前まで『ありがとう』『ありがとう』とずっと言っておられました。
当時、若かった自分はこちらからお客様に『ありがとうございます』は解るし当たり前だがお客様からこちらに『ありがとう』は嬉しいが何故それが言えるのだろう?と考えていました。
やっとこの年になりその気持ちも解るようになりましたがそのお客様は私が驚く程、ご先祖とそのご先祖が眠るお墓を大事にしておられました。
大雨や台風、地震の時はいつも電話がかかり『テレビで富山が大変だと聴いたがお墓大丈夫か?』といつも電話を頂きお客様に電話で報告していました。
しかし…今思えばお墓の写真を撮って写真の葉書で報告すればお客様はもっと喜んでくれたのではないかな?と思います。
いつもいつも若輩者の私のお話をじっくりと優しく聴いて下さりご先祖•ご家族の事を誇らしげに話しておられいつも自分以外の方の心配をしておられる姿には憧れを感じました。そんな方が経営する会社だからこそ会社の業績も上がり成功したのでしょう。
来月はいつもと違う姿でこちらに来られますがしっかりと満足して戴けるようにお墓を綺麗にしてお待ちしております。それが私のせめてもの感謝の気持ちです。いつもありがとうございます。合掌。
2012年2月25日